研究の概要
研究の目的
非小細胞肺癌の中で最も高い頻度で見られる組織型は腺癌(adenocarcinoma)ですが、腺癌は組織学的に5つの主要なサブタイプに分けられます(肺胞置換型、腺房型、乳頭型、微小乳頭型、充実型)。これらは組織学的に異なる組織像を呈していますが、それぞれ分子生物学的な特徴を有し、術後再発率や予後といった臨床的特性にも違いがあります。実際には、これらのサブタイプは一つの病変に複数混在していることが多く、このようなサブタイプ間の変化は、遺伝子の変異の違いよりはむしろ、RNAやタンパク質の発現パターンの違いが原因と推定されていますが、その機序は以前明らかにはされていません。本研究では、RNA発現パターンの違いを、一つの病変内の異なるサブタイプ間で検索し、サブタイプ間の変化の原因を明らかにすることを目的としています。
研究の方法
Bulk RNA-seq
研究の対象
ヒト肺腺癌検体で、複数のサブタイプの混在が認められ、かつ個々のサブタイプでの悪性細胞の採取が可能な組織検体を対象としています。
提供可能なデータの詳細
| Research ID | Data ID | データの詳細 | データの公開制限 | ダウンロード |
| R00-0001 | D00-0001-F01 | lepidic subtype (HE slides) | 非制限公開 | download |
| R00-0001 | D00-0001-F02 | acinar subtype (HE slides) | 非制限公開 | download |
| R00-0001 | D00-0001-F03 | solid subtype (HE slides) | 非制限公開 | download |
| R00-0001 | D00-0001-ERNA01 | lepidic subtype (bulk RNAseq data) | 制限あり | |
| R00-0001 | D00-0001-ERNA02 | acinar subtype (bulk RNAseq data) | 制限あり | |
| R00-0001 | D00-0001-ERNA03 | solid subtype (bulk RNAseq data) | 制限あり |